帝釈天から、さらに進んで、江戸川の岸辺へ向かった。
映画では、寅さんの妹の「さくら」がよく歩いていたあの土手だ。土手を降りたところが、公園として整備されていて、のんびりとできそうなのだ。 さらには、この川岸には「ちあきなおみさん」の演歌で有名な「矢切り(やぎり)の渡し」があり、対岸の千葉県市川市へ行けるのであった。
私たちは、川岸に来る途中のタバコ屋さんでそれぞれこれはと思えるアイスを買って、公園として整備された一角で休憩することにした。
そこで、もう死んでしまったセミを子供が見つけた。そのセミを持ち帰ろうとしたことろで、家人が、先日読ませた「葉っぱのフレディ」の話をしていた。どうするのかと見守っていると、先に迷い込んだ路地で拾ったいくつものセミの抜け殻と一緒に、川岸の藪に帰したのだった。
そう、自然の中の、おおきな命の繰り返しとは、そういうことなのだ。
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