パソコンをプラットフォームにしてパッケージ製品としての「業務システム」を作るという希望を叶える為の転職だった。その転職から早くも19年が過ぎたが、今回、思うところがあって、再度会社を変えた。
すでに私の年齢は49歳であり、これが転職する最後の機会となるだろう、と考えたためだ。
思えば、「人間50年 下天のうちをくらぶれば 夢幻のごとくなり」と敦盛(あつもり:幸若舞の演目の一節)を舞って壮絶な最期を遂げた織田信長の年齢と同じところまできてしまったということだ。
すでに、何事かを成し遂げていて良い年齢だが、私はまだ何ものも成し得ていない状況だ。さらに後10年、従来の職場環境下に居て果たして何か出来るか、と考えたのだった。
どうせ、何も出来ないのだとしたら、せめて少しでも自分が必要とされる局面で力を発揮したい。あるいは、自分を評価してもらえるフィールドでもうひと踏ん張り頑張ろうではないか。それが、転職を打診された際に、頭に浮かんだおぼろな考えだった。
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