水彩スケッチ のインデックスページへもどる水彩スケッチ の ページ       Top Pageへ移動 Top Pageへ移動        このページを閉じる 閉じる

旅先でのスケッチ

< 台北の旅景色 のんびり 行こうよ: <20061123;旅にしあれば・・(台湾)>

 以前の勤め先では、5周年ごとの設立記念行事として近隣の外国へと団体で旅行していた。私は先般、創業40周年前に転籍したが、在職中の19年間で3回、ハワイ、グァム、そして台湾への旅を愉しんだ。いずれもが南のリゾート・アイランドを舞台にした旅行だった。

 社内の全体旅行といった行事なのだが、いずれも旅程で拘束されるのは全員参加が義務となった半日の市街観光とその夜開かれる記念パーティだけ。あとはすべて自分で工夫して、思い通りの旅に仕立てる事が可能なものだった。この企画が有難かったのは、旅費・宿泊費・朝食代が掛からず、自分の愉しみのためだけに予算すべてを使える点だ。

 このため私は、台北(タイペイ)市街を歩き倒そうと考えていた。

<旅程>
 一日目― 印鑑注文、夜市散策
 二日目― 印鑑引取り、烏龍茶と茶器購入、自転車・アウトドア用品購入、飲茶を楽しむ、夜市散策
 三日目― 入手した自転車を分解し、MRT(一部地下鉄の都市鉄道交通網)にて輪行
        (淡水;タンスイ―河口の観光都市、士林;シリン―故宮博物館への拠点都市、夜市で有名なところ ここら辺りが目標地域)
 四日目― ホテル周辺の公園にて太極拳の見物やスケッチ、お土産などの買い物

<旅での掟>
 ・ 日本食を食べてはいけない⇒なるべく現地の料理(高級料理ではなく普通のもの)を地元流に楽しむ。
 ・ スケッチを楽しむ(いつもの小さな水彩セット持参)⇒地元の人と触れ合うチャンスが生まれる。
ページTopへ移動
市内に溢れるスクータ

市内にあふれるスクータ
どこでも見る煮玉子
 ここがそうなのだと知らずに、とうとう入店する事のなかった「鼎泰豐(ディンタイフォン)」
 この店の小籠包 (ショーロンポー)は世界的に有名なものだという。各国に支店があるが、ここが世界最高峰との事がガイドブックに掲載されていた。

  ・・・残念。

初日 歩行距離 16,227歩 10.5Km

 規定の午前便(11時成田空港発)が緊急整備で4時間以上も遅れて出発。このため、半日の日程がずれてしまい、夕刻になって台湾へ到着するといった状況になった。だから市内のホテルへ入ったのは、すでに夜になってからだった。

 しばらくして、お腹が空いたのでホテルから少し歩いて名物といわれる「屋台」を物色してみた。23時を過ぎても少しも人ごみは減らず、まだ人通りが多い。いろいろ物色したが、地元の人たちが歩道にまで並んで順番を待っている屋台で<海鮮なべ>を作ってもらい、ホテルへと持ち帰って楽しんだ。

 屋台といっても日本のおでん屋さんや夜鳴きラーメンなどの屋台店とはだいぶ違い、奥の空間にテーブルと椅子が据えられてあり、何人もの人が食事をしているといったものだった。エリアを固定で借りてはいるが店舗仕立てにはなっていない、という状態だろうか。

 地元の人はそうした店やしっかりと構えた近所の店舗などで定時(昼食と夕食)の食事を採るようで、どの店にも常連がいる。来店客が多いからといって作り置きをするわけでもなく注文を聞いて、すべてその場で気合を入れて仕立ててくれる。だから、どこの店の品物も非常に美味しいものだった。

どこでも見る煮玉子 私の注文を調理中
ページTopへ移動
忠烈祠にて(午前中で用意された「定期観光」のルート上)
 忠烈嗣のスケッチ
ページTopへ移動
中正祈念堂にて(午前中で用意された「定期観光」のルート上)
 中正祈念堂のスケッチ

2日目;歩行距離 23,792歩 15.4Km

 2日目は旅程中の拘束日だった。午前中の市内観光でのバス巡りツアーと夜開かれる創立記念パーティの二つが課せられた義務。

 市内観光は大型のチャーター・バスでの移動で、土地勘をつけておくのと主要道路や主な町の様子を把握するには打って付けのものとなる。さらに、バスでの移動は、Netで検索しても見つからなかった自転車のショップを見つけることが出来るかも知れないと期待された。

 当初考えていたマイ自転車は、結局のところ購入する事が出来なかった。

 台湾は世界の自転車工場で、その高度な技術力を生かして自前のブランド(総合メーカーのGIANTからはじまり、ディレイラー等の変速機のSRAM、ブレーキのTeckTro、クランクやギヤやハンドルなどのパーツ・メーカのFSAなど)を世界規模で展開している。だから、当然自転車の存在を意識していたのだが、台北市街で自転車を見たのは、実はただのいちどきりだった。

 母親の後に続く少年が歩道を走り去っていたが、僅かその2台だけ・・。ご存知の方も多かろうが、台北は未曾有のスクーター都市だったのだ・・・。

 さて、定期観光のルート設定は、以下の通り。それぞれ15分程の自由見学時間があったので、その間にスケッチし、簡単に着彩した。

 忠烈祠(台湾での靖国神社) > 中正祈念堂(中正とは蒋介石 初代台湾総統) > 行政府(日本統治時代の「台湾総督府」跡)
ページTopへ移動
行政府にて(午前中で用意された「定期観光」のルート上)
忠烈嗣のスケッチ
ページTopへ移動
市街地にあるミニ・ドーム(ホテル前)
ミニドームのスケッチ

3日目;歩行距離 22,091歩 14.3Km

 3日目は終日フリーだったので、私は1日フリーのMRT(市街を縦横に走る地下鉄、モノレール線)チケットをフルに利用する計画をたてていた。MRTの一日切符は我らが「都区内フリー切符」と同じく、該当日乗り放題となるものだ。

 MRT路線を最大限活用し、それで市内を広域に移動するというプランを建ててみた。

 市街南部の<永康街(えいこうがい)>という街区へ行ってかねて目当てにしていた「興華名茶」で念願の烏龍茶(台湾茶)と茶器を購入し、その通りを挟んだ反対側の印房店で昨日オーダーしておいた印鑑を引き取る。

 その後はそこから一旦中央駅(「台北車站」)へ戻って「駅弁」を受取って、あとは河口の街へ向うというもの。

 河口の街「淡水(タンスイ)」を観光した後は、台北中心部とを結ぶMRT淡水線で「士林(シリン)」まで戻り、今度は路線バスに乗り換えて丘の上の「故宮博物館」へ向かう。戻ったところで、台北最大の士林夜市で旨いものを食べまくる、という欲張った内容だった。

 そして昨晩のうちに予約しておいた台北駅(中央駅)の駅弁を取りに行った。(機内誌情報で仕入れた台北駅名物の駅弁だ。)この弁当(台湾では「便當」と書く)は「地球の歩き方(すこし古い版)」で事前に調べていて、ぜひ入手したいと思ったものの一つだった。阿里山(高級烏龍茶の一大産地)森林鉄道での名物で、発祥はその鉄道路線上のホテルが作っているものだという。中身の美味しさも勿論だが、弁当の容器がアルミのコッヘル状であり、容器ごと売られている。誌面では森林鉄道に乗車するしか入手方法がない、と紹介されていたので諦めていたが、中央駅にも限定販売があったのだった。しかも、ステンレスの中型のコッヘルが可愛らしいトートバックに入れられた夢のような状態で・・・。
ページTopへ移動
淡水にて (淡水川 から 観音山 を望む)
 淡水、観音山のスケッチ
ページTopへ移動
淡水にて
淡水川のスケッチ
ページTopへ移動
士林にて
 士林のスケッチ
故宮博物院

故宮の宝物 (白磁 青磁)
 故宮の宝物
故宮の宝物
ページTopへ移動
通りの公園のスケッチ

4日目;歩行距離 10,091歩 6.5Km

 最終日は日曜日だったので、ホテルの近くの公園へ早朝出かければ、地元の人たちの太極拳が見られるかも知れない、と思った。

 そんな事を予想して朝食前に出掛けてみたのだった。思惑通り、近くの公園では、数人の人たちが太極拳をしていた。グループで円陣を組んでいる人たちは、健康体操のような準備運動をしている。その横手で見事な太極拳をしている人がいたが、カメラに収める事はできなかった。

 朝食後、さらに散歩に出かけたてみた。ホテルから北側の街区(松山側)へは、あまり足を運んでいなかったからだ。

 数ブロックほど行くと、商店のアーケードを抜けて、新開発されたらしい地域に入った。東京の大手町を歩いているようなモダンなビルと数車線ある大きな通りがあった。この通り(敦化北路から先の道)の中央は広いグリーンベルトになっていて、緑溢れる散歩道が整備されていた。私は、そこにあるベンチに腰を下ろして美しい噴水をスケッチした。
ページTopへ移動
旧市街地のスケッチ
ページTopへ移動